2007年11月30日

世にも不幸な番組

学生のころ、関西に下宿していた。

期末試験に向けて一夜漬けの勉強をしていると、同じ中国文学科の野村から電話が鳴った。

どうせ、試験の範囲でも問い合わせてきたのでろうと思いきや、

「おい、テレビつけてみろ。強烈な番組や!」と興奮気味である。

指定されたチャンネルをつけてみると・・・

画面には、死者の名前が大きくテロップされ、葬儀場の案内が示されていた。

そして番組は、延々と故人の名前と葬儀情報を繰り返していく・・・。

禁断の死亡情報エンタテインメント番組【きょうのお悔やみ】である。

まったく縁もゆかりもない方の訃報が、なかば強制的にテレビの電波で送りつけられてくる。

もっとも、チャンネルを替えてしまえばそこまでなのだが、この番組にはそれをさせない、強烈な何かが宿っていたのである。

しかも番組は、テロップとナレーションだけという、今となっては、超斬新な演出技法を用いていたと記憶している。

丑三つ時ちかくの深夜のお茶の間を、こんなにも不幸な気分のどん底に落とし込んでしまうテレビ番組が、それ以前にあっただろうか。

ある意味で、下手なホラー映画よりも恐ろしく、独り身で下宿している私には、背筋の寒くなるような、身の毛もよだつ番組だった。

今思えば、懐かしい・・・。もう一度見たい!

今もオンエアされているのだろうか。
(※北陸地方の某局で、同様の番組が放送されているという情報はある)

誰か、ビデオに残していたら、お貸し出し願いたい。

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zuirushinzan at 09:17 │Comments(6)TrackBack(0)clip!生老病死  | 諸行無常

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この記事へのコメント

1. Posted by tenjin95    2007年11月30日 11:50
> 管理人様

> 禁断の死亡情報エンタテインメント番組【きょうのお悔やみ】である。

なんだか凄いですね(笑)
かの、テレビ東京の『アド街ック天国』が、「地域密着型 都市型エンターテイメント」というコンセプトらしいですけど、それに匹敵するかのような口ぶりで笑えました。内容は正反対でしょうけれども・・・
2. Posted by 天真    2007年11月30日 12:28
私も何度か見ましたよ。流石にVTRに残していなくて残念。関西の大手葬儀社がスポンサーでした。今、私の住んでいる地域のケーブルテレビでフィラーでお悔やみ情報が流れます。
3. Posted by 鉄太郎    2007年11月30日 21:19
その番組は深夜に一人で見るのはコワイですねー。いや、誰かと一緒でもコワイなぁ…

そういえば、スカパー(だったかな?)で拉致被害に遭われた方々の写真や、
その状況を淡々と放送し続ける深夜番組を見たことがあります。
非道な行為に怒りを覚え、被害者の事を思うと胸が痛み、それと共に恐怖に襲われました。

死も拉致も、当事者にとっては日常の中に現れた事であり、自分がこうして安穏と暮らしている
日々だって、いつ何時どうなるかわからないと言う恐怖を感じました。

仏教徒である皆さんは、こういった問題に対して考えがおありでしょうが、
私などは怒り、悲しみ、恐怖に翻弄されるのみです。
4. Posted by 真山    2007年12月01日 19:55
>tenjin95和尚様
いやいや、ホントにすごいですよ、この番組。
ホラー映画好きの和尚にもぜひお勧めします(笑)

>『アド街ック天国』が、「地域密着型 都市型エンターテイメント」というコンセプトらしいですけど、それに匹敵するかのような口ぶりで笑えました。内容は正反対でしょうけれども・・・

内容は、まったく正反対というか、ある意味では、『アド街ック』は『お悔やみ』の足元に及ばないかもしれません(笑)。
結局、お悔やみなんて手抜き編成もいいところですからね・・・。
5. Posted by 真山    2007年12月01日 19:57
>天真さま
あ〜いたか、ここにも、見ていた人が!(笑)
「フィラー」という言葉の使い方が、業界の人みたいですね・・・。負けます。
6. Posted by 真山    2007年12月01日 20:14
>鉄太郎さま
あ〜、スカパーで見たわけじゃないんですけれど、拉致被害者の古い写真で、被害者の方の消息を尋ねる番組も、独特の悲しい空気がありますね。

>仏教徒である皆さんは、こういった問題に対して考えがおありでしょうが・・・

私も仏教徒の端くれですが、なにぶん修行不足ですから、「お悔やみ」番組は、『人は死ぬ。俺も死ぬ』ということでしかないですね・・・。

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